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AI、コロナに換えられた…、歩むべき道

桃源郷 by 桃源郷 主(あるじ)
▲ ブルーインパルスによる五輪

 2021年(令和3年)7月23日、大連の空の下の自宅にて、日本のテレビに映る、航空自衛隊5機による五輪の輪を描く光景に見入った。同じ光景を1964年(昭和39年)の10月10日午後3時すぎに、東京浅草・浅草芸人の発祥の地と言おうか、輩出させた松竹演芸場(しょうちくえんげいじょう)の屋上から、ひとり、この度と同じく、澄み渡った青空に描かれた「五輪の輪」を、二十歳を迎えたばかりの私がひとり、眺め見入っていた。

 あれから58年の歳月が流れ去った。40歳で語学留学ため北京に渡り、44歳で台湾へ移住し雇われ社長を6年勤めた。その後、50歳の時に、大連の金石灘の地に「大連愛光」を創業した。そして28年後の2021年(令和3年)7月23日:大連の空の下、日本のテレビの映像にてTOKYO 2020の五輪の輪の雲を…、数日前、テレビを通して感慨深く眺めていた。

▲ コロナ禍で開催されたTOKYO 2020

 世情が様変わりしてしまった昨今、現下の世界はコロナによって、全ての人々の生活様式を一変させてしまった。コロナ直前までの産業界は、全ては『AIこそが最優先』の如くであった。そして、このAIこそが、未来の富をもたらす最高のモノ、と言うのが万人の一致した考えで、産業界はもはやここにのみ意識を集中しているかの様でもあった。良し悪しは別として…。ところが、このコロナの出現は、人類存続そのものを否定するが如く、我々人々を抹殺しかねない、殺人ウイルスとしての牙を剥いているかのようである。目下、考慮すべき事情は、AIだけではなく『コロナも併せて最優先』と双方に神経を取られる状況。

 柔道の阿部一二三・詩(うた)兄妹の金メダル獲得を皮切りに、メダルラッシュの五輪に狂喜する日本国民。一方、コロナの魔手は予想を遥かに超える速度で、首都圏から地方都市へとその牙を伸ばしている。8月に入り全国の感染者数が一日に一万人を超す勢いである。首都圏を中心に、より感染力が高いと言われるインド由来の変異ウイルス「デルタ株」が、90%を超す勢いだ。しかし未だオリンピックが終わっても、パラリンピックも残っている。果たして、この状況下でパラリンピック開催にこぎ着けられるのだろうか?…心配だ!

▲ AIとドローンを使った式典でもあった

 2000年以降、第4次産業革命が起こり、AI革命に代表される大波が世界に到来した。そこから僅か20年そこらで世界の経済・産業・商業等々、様々なの面での革命的改革が、従来の営々(えいえい)とした人類の営みをぶち壊すほど勢いで覆った。その対応に多くの人類は従うが如く、AI社会到来に向けての方向付けを模索していた。その矢先のコロナによる世界の席捲だ。ただでさえ大改革であったAI革命と同時に、コロナによる生活様式の改革に神経を割かざる負えないそんな今日日だ。コロナ禍での東京オリンピックを目にするだけで、その魔の手の恐怖を思い知ることができる。

 従来の全ての社会的手法は抹殺されたも同然だ。現在は、そんな状況下ではある。

▲ 昭和39年の東京オリンピックを記念した五輪橋

 未だ、コロナの災いは続くであろう。

 小さな中小企業を引っ張るわたしには、手の下しようのない、大きな大きな「問題の山」だ。社会形態、産業形態、企業形態、勤務形態等々ありとあらゆる面での変貌を強いられる、新たなコロナ後の世界だ。そのような中、…模索の中、歩む道は険しい!しかし生きて行かねばならぬ。

 果たして、将来AI技術が更なる進化を遂げたとして、この度の様な事まで予測できるのであろうか。わたしは当面、新たな未来を切り開いていく時の判断は、AIではなく優秀な社員・全員と共に知恵を絞っていきたい…、と改め感じた2021年(令和3年)8月であった。

桃源郷 主(あるじ)

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